新しい季節が始まると、「よし、今度こそデスクをきれいにして気持ちよくスタートしよう」と思う方も多いのではないでしょうか。実はデスクの状態は、やる気や気分だけでなく、脳の処理能力にも影響を与えるということが研究でわかっています。
散らかった視界から入ってくる情報は、脳にとって常に「ノイズ」として処理され、じわじわと集中力を奪ってしまうのだそうです。逆に言えば、デスクを整えるだけで、勉強や仕事のパフォーマンスが自然と上がっていく可能性があります。難しいことは何もありません。ぜひ一緒に、使いやすいデスク環境を作っていきましょう。
整理整頓でよくやりがちなのが、「まず収納グッズを買いに行く」こと。でも実は、それは順番が逆なのです。最初にやるべきことは、デスクの上や引き出しの中のものをすべて出し切ることです。全部出してみて初めて、「こんなにあったの?」と気づくことも多いはずです。
全部出したら、以下の3つに仕分けてみてください。
毎日使う「一軍」は、シャープペンやお気に入りのボールペン、消しゴム、定規など、手がすぐに伸びるものたち。時々使う「二軍」は、ハサミやホッチキス、予備のノート、カラーペンのセットなど。そして「引退」させるものは、インクの出なくなったペン、短くなりすぎた鉛筆、もらったけれど使っていないノベルティのペンなどです。
ある大学の研究によると、視界に多くの物理的なものが存在するだけで、脳のタスク処理能力が低下することが示されています。「いつか使うかも」と思って置いてあるものが視界に入り続けているだけで、集中力がじわじわと削られてしまっているのです。思い切って手放すことが、実は一番の整理整頓かもしれません。

仕分けが終わったら、次は「どこに何を置くか」を決めましょう。ポイントは使うときの動作をできるだけ少なくすることです。
デスクの上に置くのは、一軍の文房具だけにしぼりましょう。ペン立てひとつ分くらいが目安です。天板に余白があると、それだけで思考に使えるスペースが生まれ、頭の中もすっきりしてくる感覚があります。
引き出しの中は、トレーを使ってそれぞれの「住所」を決めてあげましょう。手前には消しゴムや付箋など使用頻度の高いもの、奥にはシャープ芯のストックやのり・テープなどたまに使うものを収めると、自然と取り出しやすい配置になります。
デスクが狭くて困っているという方には、壁面収納(有孔ボードなど)を使って「浮かせる収納」にするのもおすすめです。デスクの作業面積を広く保ちながら、よく使うものをすぐ手の届く場所に置けますよ。
整理整頓が続かない理由のひとつは、自分の性格に合わない収納方法を選んでしまうことです。大きく分けると、「見える収納」と「隠す収納」のふたつがあります。
ペン立てのような見える収納は、ワンアクションでさっと取り出せるのが魅力です。こまめに片付けるのが苦手な方や、よく使うものをすぐ手に取りたい方に向いています。ただし、ホコリが溜まりやすく、ものが増えると見た目が少し雑然としてくることもあります。
一方、引き出しなどに隠す収納は、視界がすっきりして集中しやすい環境が作れます。視覚的なノイズをできるだけ減らしたい方にはぴったりです。取り出すときにひと手間かかるのがデメリットですが、「出しっぱなし」を防ぐ効果もあります。
どちらが良い・悪いということはありません。「リバウンドしない」ことが一番大切なので、自分がストレスなく続けられる方を選んでみてください。
せっかくきれいに整えたデスクも、毎日使っていれば少しずつ乱れてきます。そこでおすすめしたいのが、1日の終わりに5分だけデスクをリセットする習慣です。
出しっぱなしのペンを定位置に戻して、消しゴムのカスを捨てて、不要になったメモを処分する。たったこれだけです。5分もあれば十分できます。
この小さな習慣を続けるだけで、翌朝デスクに向かったときの気持ちがまるで違ってきます。「よし、今日もがんばろう」と自然に思えるような、清々しいスタートが切れるようになりますよ。

文房具の整理整頓は、単なる片付け作業ではありません。自分にとって何が本当に必要で、何はなくてもいいのかを見極める、ちょっとした思考のトレーニングでもあります。
まずは全部出して不要なものを手放し、一軍と二軍の住所を分け、1日の終わりに5分間リセットする。この3つのステップを丁寧に続けていくだけで、散らかり放題だったデスクが、自分だけの使いやすい「コックピット」に変わっていきます。
新学期のスタートを気持ちよく切るために、まずは今日、ペンケースの中身を全部机の上に出すところから始めてみませんか?